残念ながらなります。
何故なら包丁は「研ぐ」「使う」このどちらでも減って行くからです。
絶対に減らしたくないなら、研がずにいればいずれ刃先が丸く厚くなる事で摩耗に強くなり減らなくなります。
ですが、その包丁は切れません。
道具は必ず消耗する物と考え、いかにその道具が本来あるべきポテンシャルを最大限に活かし毎日を快適に過ごすか。
これは道具に対する考え方の個人差や、包丁に何を求めているのかにもよると思います。
ちなみに残念ながら研げば包丁が小さくなる、と言っても勿論程度という物があります。
こまめに刃先の確認をせずに雑に研げば、当然あっという間に刃は減っていきます。
また、研ぎの段階で必要以上に包丁に熱が加われば、刃の材質が変化してしまい切れ味が落ちます。
刃に対し最大限の注意を払い、最小限の研ぎで最大限の切れ味を引き出し「一日でも長く最高の状態で包丁に仕事をさせてあげられる研ぎ」を心がけています。
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余談ですが包丁研ぎをしていると長年使って小さくなり、寿命を迎えた包丁に出くわす事があります。
お客様に「たくさん頑張って来た包丁なんですね、お疲れ様でした」と伝えると、その包丁にまつわる思い出話をしてくださる事があります。
毎日傍にいて色々な歴史をお客様と一緒に刻んで来た包丁が、惜しまれながらもその道具としての一生を終えるのを見ると、自分もかくありたいと身が引き締まる思いがします。
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