『舟行は魚から肉、野菜まで切れる万能包丁です。
これ1本あれば大概の事は出来るため、漁師が船に乗る時に持って行く事から舟行包丁と呼ばれています。
文化包丁と出刃包丁の中間と言った感じでしょうか。
魚を三枚におろしたり、肉や野菜を切ることも出来ます。(太い骨を切るのには向いていません)』
このように以前ブログに書いた当店で販売中の白鋼2号6寸の舟行包丁。
堺の研師、野村祥太郎氏の物です。
この包丁をご購入されたお客様が野村祥太郎氏のYouTubeを観たと言うことで店頭で少しお話をしました。
包丁の刃付けをしながら、堺の包丁と包丁業界の話を淡々とされる動画で2時間近くあります。
野村氏のなんとも言えない味のある淡々とした語り口、手順を追って鉄の塊から包丁へと鮮やかに変わって行く見事な技術、ついついずっと見入ってしまう動画です。
きらら工房では店頭に数多くの堺の包丁を展示販売しています。
使い捨てではなく10年20年と毎日使う包丁、お客様の中にもご家族の方から受け継いだ包丁を愛用されている方が少なからずいます。
そのように長く快適に使用でき、持つ人から愛される包丁がどのように造られているのかがわかる動画です。
野村氏には去年もお会いして私が研いだ包丁にアドバイスを頂いたりしていましたが、先日堺刃物まつりの際にYouTubeの話をしましたら「カットされるやろと思って色々話したらそのまんま出てて、色んな人から『野村さんあんなに色々話しちゃって大丈夫ですか』って心配されました」と笑っていました。
職人さんというとどうしてもお堅くて近寄りがたいイメージがありますが、堺の職人さん達は実際にお会いするとみなさん「おもろい人」であり、そして仕事に対してはストイックで向上心の塊です。
重鎮の職人さんも若手の職人さんも「どうしたら今より良い包丁を造れるか」という同じ方向を見ています。
そんな方達の手から生まれる堺の包丁、知れば知る程「もっとたくさんの人に知って欲しい」という思いが強くなります。
長い動画ですので、是非ゆっくりとした時間にお好きな飲み物を用意してご覧ください。
https://youtu.be/ulOYU-A5xsg
Comments