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研ぎの仕上がり十丁十色

きらら工房はリピーターのお客様が多く来られます。

先日、きらら工房開店当時から通ってくださっているお客様が包丁研ぎに来られました。

今までに何度も研いでいる包丁ですが、チェックすると少し刃先が荒れて何か所か小さな欠けができていました。


きらら工房ではご自宅での使用状況をお客様に確認したり包丁の状態をチェックして、まずどういう方針でその包丁を研ぐか決めます。


刃先が荒れていたり欠けていた場合は、前回よりも刃先を少しだけ厚めにして欠けないようにしたり、逆に全く刃先の荒れが無い場合は可能な範囲で刃先を薄く研いだり、薄さと切れ味のバランスを考えながら仕上げていきます。


前述のお客様に「少し刃先が荒れているので、欠けにくいように少しだけ厚めに研ぎましょうか」と確認するとお客様はこうこたえました。

 

「でもそうするとあの切れ味が少し変わっちゃうのよね、気を付けて使うので今まで通りに研いでください」

 

お客様はそれまでのやり取りの中で切れ味と刃の強さの事を理解し、そしてどれを優先させるかを自分で選び、その為にどうして欲しいかを指定できるまでになっていました。

 

私たちが日常で使う道具は予め出来上がっており、その形状を変えて使用できるものは限られています。

台所用品で言えば鍋は鍋の形のままであり、使い方を工夫は出来てもその形を変える事は出来ません。


ですが包丁は自分の好みを取り入れて形を変える事が出来ます。

研ぎの仕上がりを変えれば、同じ包丁かと思えないくらい切れ味と使い勝手が変化します。


刃の薄さだけでなく切っ先を尖らせて欲しい、逆に丸めて欲しい、両刃の包丁だけど片刃っぽくして欲しい、などなどご希望に合わせて変更できる事が実はとてもたくさんあります。

(包丁の特性上ご希望の通りにできない事もあります)


たかが包丁研ぎ、されど包丁研ぎ、自分の好みにカスタムできて、すぐにその効果を実感できるのです。

研ぎ方のご希望がある方は店頭に包丁をお持ちいただいた際にお声かけください。

勿論お任せしていただいても大丈夫です。

どちらにせよお客様にとって一番ベストな状態でお渡しできるようにしたいと思います。




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