最近方包丁研ぎの日に「前回は年末に来ました」とか「1月に来ました」と言うお客様が数人来られました。
よくお客様から「一度研いだらどのくらい持ちますか?」と聞かれる事があります。
包丁の刃の持ちは色々な要素により大きく違うので毎回返答に困ってしまいます。
大きな要因としてはまず第一に包丁の元々のグレードがあります。
基準がばらばらなので一言では難しいのですが、あえて一番簡単に言うと「安い包丁の刃は持ちにくい」になります。
高い包丁でも値段に見合うグレードでない物もあるので何とも言いにくいのですが…
半年持ったと言うお客様方の包丁を見ると、やはり良いグレードに入る包丁ばかりでした。
良いグレードの包丁はそれなりの値段になりますが、研げば良い切れ味になるし、その刃が長持ちします。
包丁のグレードの他に刃の持ちに関しては「まな板の硬さ」も大きく影響しますので、切れ味がどのくらい持つのか聞かれた時には必ずまな板のお話をします。
勿論包丁に対しては木製が良いのですが、衛生面で気になると言う方もいます。
そして木製なら全て良いかと言うと、外国製の物はとても硬い物が多く、それでは刃には優しくありません。
同じようにプラスチック系や樹脂系ゴム系などでも硬さはピンキリ。
硬度表示など勿論ないので、実際に使ってみないと結局はわからず、店頭では一応私が使った中で良いと思う物をお伝えしますが、まな板一つとってもなかなか悩ましいところです。
ちなみに包丁研ぎをする時にはきらら工房のチラシと共に「包丁豆知識」という簡単なリーフレットも置いており、今まで3パターン作成しています。
① 鋼とステンレスってどう違う?
② 包丁切れ味ランキング
③ 包丁を研ぐタイミングっていつ?
今は②と③を店頭に置いていますので、興味がある方はお持ちください。
そして最後に。
切れ味の持ちには包丁のグレードやまな板の硬さの他に、その包丁に合った砥石で、その切れ味が長く持つように考えて研ぐ事も重要です。
久し振りのお客様の包丁を研ぐと「私の研いだ包丁が長い間良い仕事をしてくれてたんだな」と嬉しくてちょっとにやにやしてしまいます。🤭
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